山との距離は、いつも同じじゃない。

山との距離は、いつも同じじゃない。

山との付き合い方は、人それぞれです。

毎週のように山へ出かける人もいれば、年に数回の登山を楽しみにしている人もいる。

これから登山を始めようとしている人もいれば、以前は頻繁に登っていたけれど、最近はなかなか行けなくなったという人もいると思います。

仕事が忙しくなったり、家族が増えたり、暮らす場所が変わったり。

山が好きな気持ちは変わらなくても、以前と同じように時間をつくれるとは限りません。

私たち自身、AshTrailのイベントでお客様とお話ししたり、購入後のレビューを読んだりするなかで、山や服とのさまざまな付き合い方に触れるようになりました。

購入してくださった方の中には、さまざまな山へ何度もパンツを穿いていってくださる方がいます。

Instagramに投稿された山行の写真や、実際に山で使った感想を綴ったレビューを拝見するのは、私たちの楽しみのひとつです。

自分たちのつくったパンツが、まだ行ったことのない山を歩いている。

そして、それぞれの登山の時間に、当たり前のように加わっている。

つくり手として、これほど嬉しいことはありません。

一方で、山だけでなく普段の生活でも穿けるパンツを探しているという声をいただくこともあります。

考えてみれば、どれだけ山が好きでも、山に行かない日のほうが多いものです。

特に、暮らしの変化によって山から少し遠ざかっているときには、登山のためだけに服を選ぶことも少なくなるかもしれません。

以前は毎週のように山へ出かけていたのに、最近はなかなか時間が取れない。

次の山行を考える余裕もないまま、気づけばしばらく登っていない。

そんな時期があっても、不思議ではないと思います。

私自身、学生時代、頻繁に山に行っていた頃から、日々の仕事、生活に追われ、山から離れていた時期もありました。

けれど、山に行く回数が減ったからといって、山への興味までなくなるわけではありません。

以前歩いた稜線の景色を思い出したり、誰かの山行写真を見て、また行きたいなと思ったり。

山に登っていない時間にも、山とのつながりはどこかに残っている気がします。

最近では、登山を目的とせず、最初から普段着や旅行のお供としてAshTrailのパンツを選んでくださる方もいます。

山での動きやすさや快適さを考えてつくったパンツが、日々の暮らしの中でも心地よく感じられる。

そうした理由で気に入っていただけることも、私たちにとって嬉しいことです。

山で必要とされる機能が、山でしか価値を持たないわけではありません。

長い時間穿いていてもストレスが少ないことや、身体の動きを妨げないこと。そんな快適さは、仕事をする日にも、休日をゆっくり過ごす日にもつながっています。

ただ、私たちには、そこからもう少し先への期待もあります。

普段の生活で気に入って穿いている服が、いつか山へ出かけるきっかけになってくれたら、ということです。

登山に興味はあっても、何から始めればいいのかわからない。道具を揃えるのも大変だし、なかなか最初の一歩を踏み出せない。

そんなとき、普段から穿いているお気に入りのパンツが、実は山でも使えるものだったら。

もちろん、それだけで登山の準備が整うわけではありません。

それでも、山へ向かうためのハードルを、ほんの少し下げられるかもしれません。

そしてそれは、これから登山を始める人だけの話ではないと思います。

しばらく山から離れていた人が、久しぶりに登山の予定を立てる。

クローゼットを開けると、いつも穿いているパンツがある。

特別に何かを買い足さなくても、普段から気に入っている服で、また山へ出かけられる。

そんな自然なつながりがあってくれたら嬉しいなと思っています。

山に行く回数は、これからもきっと変わっていきます。

毎週登れる時期もあれば、年に一度も行けない時期もある。

まだ山を知らない人が、これから夢中になることもあるでしょう。

そのときどきの暮らしの中で、山との距離は近づいたり、離れたりするものだと思います。

私たち自身、山でしか味わえない景色や時間に、何度も魅了されてきました。

だからこそ、登山がもっと身近で、気軽に楽しめるものであってほしいと思っています。

山へ行くために、服を買う。

街で気に入っていた服と一緒に、山へ出かけてみる。

以前山で穿いていた服を、今は日常で楽しむ。

そのどれもが、山との自然な付き合い方なのだと思います。

今は山に行けなくても、また行きたくなる日が来るかもしれない。

そして、その日は案外、いつもの休日と変わらない朝から始まるのかもしれません。

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