トレッキングパンツに「ワイド」という選択肢を。
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ここ数年、街でも山でもワイドシルエットのパンツをよく見かけるようになりました。
これまでのタイトなトレッキングパンツとは異なるこのスタイル。
なぜ今、多くのハイカーに支持されているのでしょうか。
今回は、一般的なワイドパンツのメリット・デメリットを整理しながら、その課題をどう解消したのかを紐解きます。
ワイドパンツのメリット
ワイドシルエットがハイカーに好まれるのには、機能的な理由があります。
1. 圧倒的な開放感と通気性

肌に密着しないため、衣服内の空気が常に循環します。夏場の蒸れにくさはもちろん、運動量の多い登りでも熱がこもらず、タイトなパンツにはない抜けの良さがあります。
2. 体型を選ばないカバー力

脚のラインを拾わないため、筋肉の付き方や体格を気にせず、誰でもリラックスして穿くことができます。この締め付けのなさは、長時間の行動における疲労軽減にも繋がります。
3. 街着としての高い汎用性

今のライフスタイルに馴染みやすいシルエットのため、家を出てから山頂に立ち、下山後にそのまま喫茶店へ寄るまで。山でも街でも、常に自分らしいスタイルのままでいられる心地よさがあります。
登山で使う際のデメリット
一方で、本格的な登山道でワイドパンツを穿くには、無視できない懸念点も存在します。
1. 足さばきの悪さ
生地にゆとりがある分、強風に煽られたり、岩場や藪で裾を引っ掛けたりするリスクがあります。
2. 足元の視認性の低下
裾が広がっていると、自分の足先が隠れてしまうことがあります。特にはしごや岩場では、正確な足の置き場が見えにくいことは不安要素となります。
3. 動作時のもたつき
ストレッチ性が低い生地の場合、ワイドであっても膝周りのゆとりが足りないと、大きな段差で生地が突っ張ってしまうことがあります。
「ワイドシルエットは好みだけど、山では少し不安」
実際に山を歩く人なら、当然の感覚かもしれません。
AshTrailが導き出した「3つの解決策」
私たちは、これらの弱点をデザインで隠すのではなく、パターンの工夫で解決することを目指しました。
解決策 1: 「9.5分丈」で視認性を確保する

足元の不安定さを解消するため、裾の長さをミリ単位で調整し、わずかに短い「9.5分丈」に設定しました。
登山靴を履いたときに裾が重ならず、岩場でも自分の足元をしっかりと目視できます。また、裾が地面から離れることで、泥跳ねによる汚れを最小限に抑えるという実用的なメリットも生まれました。
解決策 2: 「ドローコード」で機能を切り替える

風の強い稜線や、足元をスッキリさせたい藪漕ぎの場面では、裾のドローコードをキュッと絞ってください。
瞬時にテーパードシルエットへと切り替わり、風によるバタつきや引っ掛かりを防ぎます。山を下り、街の舗装路に出たらコードを緩める。それだけで、またリラックスした街着の佇まいに戻ります。
解決策 3: 「立体構造」で物理的な可動域を作る

ワイドパンツの弱点である突っ張りをなくすため、膝のダーツや股下のガゼットクロッチを多用した立体的な設計を採用しました。
生地のストレッチに頼るのではなく、パターンによる空間で足を動かす。これにより、大きな段差でも太ももに生地が張り付かず、常にさらりとした快適な歩行をサポートします。
デメリットを、道具としての「個性」に変える
ワイドパンツの持つゆとりや通気性という恩恵を最大限に活かしつつ、山での不安を一つずつ取り除いていく。
私たちが作りたかったのは、単なるトレンドとしてのワイドパンツではありません。
山での実体験から導き出した、山を歩くための、新しい形のワイドパンツです。
「ワイドは山では不便かも」と思っていた方にこそ、この快適さを一度試していただきたい。
それはきっと、あなたの山歩きをもっと自由なものに変えてくれるはずです。
今回ご紹介したプロダクト
この記事で解説した「ワイドの利点」と「課題への回答」をすべて形にしたのが、AshTrailのシグネチャーモデルです。
Trail Wide Pants
「いつもの自分のまま、あの稜線まで。」をコンセプトに、街と山をシームレスにつなぐ一着。
Color: White / Black
Size: ユニセックス(1 / 2 / 3 / 4)
Fabric: タスランリップストップナイロン(撥水・防汚・高耐久)
実際に「試着」してみたい方へ
「ワイドパンツの足さばきを確かめたい」 「自分に合うサイズを鏡の前で選びたい」
そんな方のために、私たちは毎月ポップアップストアを開催しています。全サイズ・全カラーを揃えてお待ちしておりますので、ぜひ実際の歩き心地を体感しに来てください。
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