夏のトレッキングパンツと暑さ対策。素材ではなく、シルエットを変えるという選択
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夏山で感じる、足の重さの正体
標高を上げるにつれて、じわじわと汗がにじむ初夏の山。 「なんだか、いつもより足が上がりにくいな」「今日は体が重い気がする」 山を歩いていて、そんなふうに感じたことはないでしょうか。体調や体力のせいにして通り過ぎてしまいがちですが、私たちはその原因の多くが、衣服の「肌離れ」にあるのではないか、と考えています。
吸汗速乾ウエアを着ていても、消えないストレス

最近のトレッキングパンツはどれも優秀で、汗を素早く吸って乾かしてくれます。
それなのに、夏山を歩いているときにまとわりつく「あの暑さや不快感」が、すっきり消えてくれないのはなぜか。
私たちがたどり着いた答えは、「吸った汗が乾くための、空気の通り道」でした。
定番のタイトな登山パンツは、足元がすっきり見えて動きやすい反面、どうしても生地が肌に密着し続けます。大量の汗をかいたとき、処理しきれなかった水分を含んだ生地が太ももや膝に張り付いてしまう。 足を一歩踏み出すたびに、濡れた生地が皮膚を引っ張る――この、ほんの少しの突っ張りと抵抗が何百歩、何千歩と繰り返されるうちに、知らず知らずのうちに足の上げにくさや疲労感に繋がっていくのだと思います。
シルエットを変えて、衣服内に風を通す

このストレスをどうにか解決できないか。そこで私たちが目を向けたのが、素材の機能向上を追い求めるのではなく、シルエットを変えて、物理的な空間を作るというアプローチです。
タイトなパンツが肌に寄り添って行動を支えてくれるのに対して、ゆったりとしたワイドパンツの内部には、常に豊かな空気の層が存在します。 歩く、足を上げる、立ち止まる。その何気ない動作のたびにパンツの裾から新鮮な空気が送り込まれ、衣服の中に溜まった熱気や湿気が上へと押し流されていく。
肌に生地が触れる面積そのものが圧倒的に少ないため、大汗をかくような急登でも、あの不快な肌への張り付きが起こりにくくなります。この衣服内のゆとりが、夏山の歩行を涼しく、楽にしてくれます。
私たちが「山で穿くワイド」を作った理由
こうした空気の循環という機能性に可能性を感じ、日常から山までシームレスに歩ける道具として、私たちAshTraillはワイドシルエットのトレッキングパンツを作りました。
ただの「動きやすいワイドパンツ」で終わらせないために、私たちは独自のディテールを凝らしています。そのひとつが、4つのメッシュポケットです。 当ブランドの『Trail Wide Pants』に備えられたポケットは、すべて片面をメッシュ構造にしています。さらに、サイドの2つのポケットにはジップを採用しました。

急な登り坂や、体感温度が上がってきたときには、このジップをサーッと開放してみてください。ポケットがそのままベンチレーション(換気口)の役割を果たし、歩くたびに新鮮な空気を内部へと送り込んでくれます。 シルエットが生み出す空気の層と、ポケットから抜ける風。「ワイドが良い」という一般論を超えて、山での快適さを追い求めた、私たちのこだわりです。
ワイドの「足さばき」に悩む方はこちらも

とはいえ、「ワイドパンツは山では足さばきが悪いのではないか」「岩場で裾を引っ掛けそうで不安」という声があるのも事実です。それぞれのシルエットに、それぞれの良さがあります。
だからこそ、私たちは安全に山を歩くためのディテールも徹底的に作り込みました。
登山靴に重ならず足元がハッキリ見える9.5分丈の設計や、風の強い稜線で裾をキュッと絞れるドローコードなど、山での不安を解消する工夫については、下記の記事や製品ページで詳しく解説しています。
【関連記事】トレッキングパンツに「ワイド」という選択肢を。
【製品ページ】 [Trail Wide Pants の詳細を見る]
気分や季節に合わせて、足元を選ぶ自由を
すっきりと足さばきの良いタイトなパンツで、アクティブに歩くか。 ゆったりとしたワイドパンツで、空気の循環を感じながら涼しく歩くか。
どちらが正解というわけではなく、山のロケーションや季節、その日の気分に合わせて選べる自由があることこそが、現代の登山の楽しさだと思います。
もし、これからの季節の山歩きに新しい快適さをプラスしてみたいなら、ぜひ、私たちのワイドシルエットをクローゼットに迎えてみてください。 裾から吹き抜ける心地よい風を感じながら歩く山。その足取りの軽さに、きっと新鮮な驚きがあるはずです。